卒業するスタッフへ、最高の思い出をありがとう
出会いは別れの始まり、別れは出会いの始まり。U23最後の日本人スタッフが卒業して独立起業する。おめでとう。そしてありがとう。今思えば不思議な巡り合わせと、懐かしい思い出たち。なんだかんだU23から様々な業界で7人の起業家が生まれている。U23のクレイジーな発言と行動は、賞賛する人もいれば、批判する人もいる。物事の見方の違いで分かり合えないままの別れもある。それでも、U23のマインドセットにせよ、テクノロジーにせよ、未来を変えるエージェントとして役目を果たせたと誇っていいだろうか。U23がなければ出会うこともなかったし、いっしょに笑うこともなった。傷つけることもなかったし、傷つけられることもなかった。いろいろ失くなったと思っても、最高の思い出という宝物は大切にしていれば消えはしない。もしも違う物事の見方ができる日が来たらいっしょに宝箱を開けよう。
10年かけて大きくしたU23の軌道修正を決意してから小さくするのに4年。2003年、旅人の筏から始まった異国の海賊船は、いつのまにか日本の軍艦みたいになってしまい、どれだけ船長が叫んでも変わらない。4都市にレギュラースタッフ10人ほど、パートタイムも数えると20人を超える。生徒も3000人を超える。留学業界の荒れた海を何度も沈みかけては、力を合わせて乗り越えてきたけど、何かを変えなければもう沈没寸前だった。航海記録を見返しながら、船長が去ることも考えた。それで救えたら苦労しないと地図を広げ望遠鏡を覗く。血の海へ道連れにはしない。あっちへ行けば青い海は見える。愛するファミリーを船から降ろすのは容易くない。あと少し残っている燃料で救命ボートを送り出すたびに、複雑な感情が込み上げてくる中、これで良かったのか自分に問いかけた。
出会いは別れの始まり、別れは出会いの始まり。いろいろ残って欲しくないものも残っていて、ゼロより少ないスタート。めちゃくちゃきついはずなの、今までのきつさと比べたらこそばゆいぐらい。去勢かもしれないけど、限界を超えてハイになってるのかもしれないけど、どん底のはずなのに空も飛べそうなぐらい根拠のない自信も湧いてくる。今までも逆境を乗り越えてきた時に感じた、言葉にはできない不思議な感覚。留学生の時にはじめてトロントで起業した時のような、希望と野望とアイデアに満ち溢れている。
New U23は、日本や現在の常識の枠を超えたインターナショナルでクレイジーな仲間と創業期のようなベンチャースピリッツを取り戻す。AIロボットの仲間も増えるだろう。2003年の創業期には日本では怪しいととか馬鹿にされたU23のワークスタイルは、10年後ぐらいに新しい働き方と認められるようになってきた。それと同じように今U23が挑戦していることだって、まだ変人扱いされる定住しない生き方も、遊ぶような働き方も、10年ぐらいすれば時代が追いつくだろう。そして、U23はもう二、三歩、未来へ行く。過去の記憶と共に。
過去は変えられないけれど、未来は僕らの手の中。
Change The Future…