やりたいことをやるとは

「前向き」とは、無責任な行動を正当化するための言葉ではない。問題と直視しないことでもない。

船に大きな穴が空いているのに、そこから目をそらし、細かいことは気にせず前向きに歌おう、なんて言っていたら船は沈む。前向きとは、大きな穴を閉じるために、問題と向き合い、建設的に考え、あきらめず前向きに行動するということ。

「やりたいことをやる」とは、欲望のままに行動し、人を傷つけたり迷惑をかけることではない。

船は大きな岩にぶつかりそうなのに、今はご飯を食べたいんだと船長が舵から手を離したら、船員も乗客も海の藻屑へと消える。やりたいことをやるとは、行動に責任を持ち、航海の計画を立て、変化に対応する力をつけるということ。

「自由」とは、誰かがくれるものではない。責任を放棄することでもない。覚悟を決め、リスクを冒し手に入れるもの。

コンパスもなく船の操縦もできないのに、自由に海は渡れない。海の怖さも知らなければ、嵐に襲われ難破する。自由に航海したければ、船と海の知識と技術と経験を蓄えること。それでも想定外の事故が起きるのが海。覚悟を決めて舵を切ったものだけが自由を手にする。

Future Work《未来の働き方》やFutre Life《未来の生き方》で唱える「やりたことをやる」ためには、センスが不可欠。

たとえば、「Anytime Anywhere Anybody」。 いつでも、どこでも、だれでも働くことを、365日24時間、オフィスでも自宅でも、社員みんなで奴隷のように働けとか、だらだら1日を過ごして、家でゲームをしながら、努力をしない人でも働けると解釈するようなセンスの人にFuture Workはできない。

「いつでも」働けるというのは、9:00-17:00まで8時間労働と言う常識に縛られず、4時間+4時間でも2時間x4回でもライフスタイルに合わせて24時間の中で時間を調整して働けるという意味。時間に制限されない工夫をして、24時ずっと仕事に追われないように、タイムマネージメントやセルフコントロールしなければならない。

「どこでも」働けるということは、資料やメールをチェックするためにわざわざオフィスに戻らなくても、クラウドにアクセスしBYODで仕事をできるという意味。自宅でも外出先でも、雑音をシャットアウトし、デュアルディスプレイのMacで快適な仕事に集中できるメンタルと空間を作るということ。

「だれでも」という意味は、自分がいなくても回る仕組みを計画的に作り、誰かがいなくても自分が代わりにできるスキルとシステムを持つということ。決して努力をしない人でも働けるという意味ではない。

「Fun & Cool」はセンスが問われる。

人に言われてやらされる人は楽しくないしかっこ悪い。自分から楽しんでやる人はかっこいい。

マニュアルがつまらないのではない、働く人がおもしろいマニュアルを作る。ルールがださいのではない、働く人がクールなルールを作る。

低い壁を余裕で越えることがおもしろいのではない。苦労しても高い壁を越えるからおもしろい。失敗しないことがクールなのではない。難題に挑戦し続けることがクール。

「Be Crazy」もセンスがない人は勘違するから要注意。

網膜になり聞く耳を持たず説明も議論も放棄し孤立して意固地になるのと、批判や雑音に屈さず断固たる決意で信念を貫くのとは似て非なるもの。悪趣味で奇抜なことをして目立つのと、美しく個性を輝かせるのとは、紙一重だけど全然違う。

Future WorkやFuture Lifeに憧れても、覚悟を決めセンスよく前向きに行動できなければ自由は手に入らない。お金を稼ぎたいだけなら、9時から17時までオフィスに拘束され、仕事も目標も管理してもらい、嫌なことも割り切ってサラリーを受け取るほうがよっぽど楽だ。プライスレスな時間や心の自由を手に入れ「やりたいことをやる」ための働き方がFuture Work。

あなたのやりたいことは?前向きに今すぐ行動を起こしともに自由を手にいれよう。

Change The Future…