日本人のパスポート所有率は23%

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23%、何を示す数値でしょう?

答えは一つではない。アイルランドの消費税率。ギリシャ、ポーランド、ポルトガルの消費税も23%。メッシのシュート成功率も23%らしい。

今日伝えたいのは、日本人のパスポート保有率。調査年度にもよるけど、外務省によるとだいたい23%前後らしいというお話。おおよそ日本人の8割、4人に1人ぐらいが、日本を出たことがない計算になる。

この数値は先進7ヶ国G7の中で最下位。

日本と同じ島国のイギリスは約60%。

エネルギー資源や食糧を自給できるカナダは約70%。

鎖国に近い日本の常識が世界の非常識になることもうなずける。

日本人が海外に出る阻害要因は、お金、時間、治安。そして残念なのが海外に興味がないと言う理由。日本がいい国だから日本を出たくないというのもわかるけど、もうちょっと海外にも関心を示していいのでは。日本が好きならなおさら海外に出て欲しい。寿司しか食べたことない人に寿司が世界で一番と言われるより、パスタもビーフストロガノフもカレーも小籠包も食べた上で、寿司が一番という方が説得力がある。

ちなみに、日本に次ぐワースト2位は、アメリカは約30%。アメリカ人が外へ出ない理由は、海外は危ない、貧しい、汚いという刷り込みが影響しているとも言われている。移民大国のアメリカは日本とは事情が違うけど、アメリカの影響を強く受ける日本との共通項は興味深い。

そんな取得率の低い日本のパスポートだが、カナダの企業が発表したパワーランクでは、143ヶ国にビザなしで入国できる日本のパスポートはなんと世界第4位。

参考までにパスポートパワーランク第1位は、アメリカ、イギリスの147ヶ国。第2位は、ドイツ、韓国、フランスが145ヶ国。第3位は、イタリア、スウェーデンが144ヶ国。

世界最高クラスのパスポートを使わないのはもったいない。外国人と旅をすると日本のパスポートの強さを実感する。

一方で、日本人の海外旅行離れとは逆に、海外に移民する日本人は増えている。日本に絶望したり、窮屈さや税金から逃れるために脱出する人もいれば、日本も魅力的だけど海外のおもしろさに魅了されて新しい母国を求める人もいる。

日本を見限って離れた人ほど絶望もしてないけど、日本は大丈夫と安心できるほど能天気に希望は持てない。生まれ育っただけの国に自分でも驚くほど愛着はありなんとかしたいけど、この国に人生を捧げられるほどでもない。

かつて日本史に出てくる志士が外国に学びを求めた気持ちがわかる。母国のためになんとしたいとも考えるけど、残ってる都合の悪い人たちがそれを拒むから、死を覚悟で変革に挑むか、あざとくならざる得なくなる。

海外には、新しい世界が待っている。海を渡れば、日本の過去や未来に出会える。アジアに行けば、日本の戦後や高度成長期やバブル期を体験できる。ヨーロッパの音楽を聞けば日本のクラブシーンの未来が聞こえる。スカンジナビアのデザインの未来に、シリコンバレーへ行けばテクノロジーの未来に触れることができる。南米のお金は貧しくとも心が豊かな生活は、古き良き時代の日本を思い出させてくれる。

世界を知れば知るほど自分が無知でちっぽけな存在であることを身にしみる。世界を旅していると、自分が日本人であることを忘れそうになる時と、日本人であることを思い知らされる時がある。自分が何かをしたわけでもないのに、日本の裏側で日本について褒められたり、日本の隣の国では日本人というだけで差別を受けることもある。

言葉も文化も違う異国の地で、日本の先人が残した足跡を見つけては胸が熱くなる時がある。世界中のどこでもTOYOTAやHONDAの車は走っている。世界中のどこの観光地でもCANONやNIKONのカメラを見ない日はない。SONYやTOSHIBAの電気製品を世界中の人が知っている。ゲームといえば世界中どこに行ってもNINTENDOだ。

謙虚を通り過ぎ、自信がなく卑屈になっている日本人に誇りを取り戻して欲しい。

日本の強さはパスポートだけではない。日本の常識が世界の非常識であることはネガティブな面もあると同時にポジティブな面もある。例えば、日本人の勤勉さは、他の国の人々と比べたら非常に高いスタンダードを誇る。ほんの少し前は、自動車も電気製品も世界一だった。今でも、日本のコンビニやファーストフードでアルバイトの経験がある人なら、言葉の問題を除けばカナダではすぐにマネージャー候補だ。協調性や和を尊ぶ精神も秀でている。日本人に生まれたからにはその才能を活かさない手はない。

海外へ行かない言い訳はいくらでもある。国外へ出たくても出れない時代や国の人に言わせたら、その言い訳はほとんどたわいないもの。海外へ行ける方法を見つけるほうがおもしろい。

お金や時間の問題は、服を買い、住む家があり、ご飯を食べる程度の生活している日本人なら、努力と工夫でいくらでも解決できる。治安の問題も無知からくるもので情報があれば解決する。日本のパスポートの事情が変わり、海外に行けなくなってから後悔しても遅い。

今日こんな話をしたのは、久しぶりに日本へ帰国し、いろんな人と会って話をしていると、以前にも増して日本という国に対する危機感や、もっと世界で学んできたことを伝えたい気持ちが強くなるから。日本のことをもっと学び日本のことを世界へ伝えたいという想いも、はじめて海外に出た時よりずっと強くなっている。

これからの時代、留学生には海外へ学びに行くだけではなく、海外へ母国について教える伝道者になって欲しい。言うなれば留学ならぬ「留伝」あるいは「留教」だ。造語だが、留学なんて時代遅れ、留伝や留教の時代だという日が来ることを願う。

Change The Future…

参考:

外務省旅券統計: http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/passport/index.html#section2

国土交通省官公庁統計情報白書: http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/in_out.html

カナダ・アートンキャピタル社「パスポート・インデックス」

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photo credit: Passport p. 3 and p. 11via photopin(license)