U23大阪オープン秘話

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2003年、留学生時代にKensington Marketのシェアハウスから始まったU23は、9月にYonge/Bloogにオフィスをオープンした。Younge/Bloorは、地下鉄のYonge LineとBloor Lineが交わり、トロント中央図書館やセレブも訪れるショッピングやレストラン街もある、大阪で言えば梅田にあたるようなハイソなエリア。

まさか12年後の9月に梅田でオフィスをオープンすることになろうとは、あの頃は夢にも思わなかった。ということはないけれど、12年前からの計画だったわけでもない。しかし、それはどこか予感していて、運命だったと言われると否定はしない。

U23大阪オープンの背景を語るには、10年前にさかのぼる。2003年にU23トロントを旗揚げをし、留学業界の未来を考えた時、日本に拠点が必要になる時代が来ると感じた。そして、2005年にU23神戸を立ち上げる。この時、日本の最初の拠点として候補にあったのが、神戸、北海道、東京、そして大阪。資本金も人脈も経験もない状況で、地の理を活かせる地元の愛する港町神戸を選んだ。大阪、東京へ上っていくプランもあった。結局は、2008年に神戸を閉じ、大阪を飛ばして、上京。お茶の水にU23東京をオープンして勝負に出る。2011年には、バンクーバーをオープンし、2015年についに大阪にたどり着いた。

関西に拠点を復活させることは、U23の今後の10年について話し合うため、2015年5月にトロントへU23幹部を招集し話し合った。新しい仲間を見つけるためにも、市場を広げるためにも、東京が有事の際にも、拠点を複数持つデュアルライフをして違う物事の見方を養うためにも、日本国内にもう一つホームが欲しかった。

ちなみに、12年の歴史ではじめて世界中で働くU23幹部が同じ場所・時間に集結したこの時に開いたU23カンファレンスの様子は、過去のブログを読んでほしい。U23 Conference 15 Toronto part 1 ゴールデンメンバー集結(http://www.u23.jp/blog/u23-conference-15-toronto-1/

5月の時点で決定していたのは、大阪・京都・神戸のどこかでU23関西をオープンすることだけ。どこに誰がどんなオフィスをオープンするのか、なにもかもすべて未定。ただ、U23関西でも世界中にあるU23オフィスと同じように、違う物事の見方をできるスタッフが、デュアルディスプレイのMacで海外とカメラをつなぎFuture Work《未来の働き方》をしているイメージだけはあった。

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U23大阪オープンまでのログも残しておこう。

2015年8月、女子ワールドカップが終わりU23バンクーバーからバンフ、カルガリーを経由してU23トロントへ。羽田へ帰国し、2014年4月23日にお茶の水から代々木ビレッジに引っ越ししたU23東京で2週間ほど過ごした後、U23関西オープンの最終確認をする。

大阪へ移動し、梅田のマンスリーマンションとコワークスペースをベースキャンプに、2015年9月、U23関西オープンプロジェクト始動。

大阪・京都・神戸のオフィスと市場の調査を始める。以前に下見調査していたので最新情報にアップデートするだけ。過去の点と点がつながっていく。

オフィスの形態は、トロント・代々木ヴィレッジスタイルのレンタルオフィス、バンクーバー・お茶の水スタイルのSOHO、新たにコワークスペースを併設したプライベートオフィスといくつかのプランがあった。それぞれのメリットデメリットを身を以て体験しているので、ここでも過去の経験が生きる。

物件探しは、部屋も事務所も何度もやってるから物件探しも交渉もお手の物。それでも、こだわりが多いU23の基準を満たす物件を見つけることは容易ではない。心がくすぐるレンタルオフィスを見つけど、家賃が高すぎるので保留にする。マニアにしか受けなくても構わないので、U23フラッグシップオフィスにふさわしいクールなオフィスで、世界中からアクセスが良く迷わず来れる場所で、限られた予算で、、、要望を多くて申し訳ないけど、ここは譲れない。それでも探しますと言ってくれる不動産から物件の候補が届く。何軒か見学にも行くけど、帯に短し襷に長し。ハートを動かすオフィスは見つからないけど、焦りはなく理想の物件が見つかる根拠のない自信だけはあった。

インターネットで見つかる情報は限られている。足を使いめぼしいエリアでテナント募集のサインを探す。神戸でも大阪でもコワークスペース作るならこの辺だなと歩いていたら、先人がすでに開設していたのでオーナーに話を伺ってみたりもした。似たような景色を見ていておもしろい。Future Workはテクノロジーだけではない。時にはアナログなやり方が効果的な時もある。Future Workはマインドの革新。オフラインで手に入れた情報と持てる知識と知恵を総動員しインターネットで再度検索をする。相場もつかみイメージも固まってきたのでもう1日だけ探して候補の中から決めようとした最終日、不動産の神様が降りてきた。

まだどこの不動産からも紹介してもらっていなかった物件を梅田に見つける。様々な業種が入るロケーションバツグンの人気のデザイナーズオフィスらしい。すぐに電話をして空き部屋を確認すると、ちょうど空室が出たところらしく、今から行きますと当日見学。フリーレントや家賃交渉をして即決。翌日、正式な申込書に記入し、契約日必要な登記簿や印鑑証明などの必要書類を手分けして集める。プロジェクト始動から1週間で契約完了。

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鍵を受け取り、まだ何もないオフィスからSNSでU23大阪9月23日オープンを宣言。ゼロからのスタートを誓う。U23大阪オープンプロジェクトセカンドステージ開始。インフラの整備を進め、送り先が決まらずショッピングカートで待っていた家具や電子機器を一斉にするオーダーする。あたらしいオフィスでU23御用達のワイドデスクが届くまで、チェアの入っていたダンボールをデスクにして働く。クリエイティブでベンチャー感溢れるワークスペースを体験できるのはこの期間限定。U23東京からも荷物が届く。大阪オフィスのオープンを祝うかのようなタイミングで、印刷をオーダーしていた迷わないカナダ留学ガイドブックver6.0が届き、オフィスは段ボールで溢れかえる。

ここまでをレビューすると、大阪に来てから1週間、無理なく無駄なく理想のスピードでオフィスを見つけることができた。今まで散りばめてきた点と点がつながった。何より運がよかった。U23大阪オープンプロジェクトで、未来の点も増えた。関西の物件や相場情報も蓄積し、信頼できる不動産会社も見つけることができた。今回はプライベートオフィスを借りたのでコワークスペースを併設する企画は流れたが、並行してコワークスペースも調査したから、いつか将来この情報が役立つ時が来るだろう。今日現在、1週間ベースキャンプとして利用したコワークスペースにお別れを告げ、新しいオフィスのオープン準備も順調。

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歴史を振り返るとU23のオフィスオープンはいつもこんな感じだ。2008年に東京に進出する時も、神戸生まれと札幌生まれのスタッフで、土地勘や相場感がないからいろいろな場所へ実際に訪れて足を使って街を学びながら探した。その結果、最良の条件でオフィスを見つけ、お茶の水で芸術的な未来のワークスペースを造ることができた。

2011年のU23バンクーバーはインターンプロジェクトで立ち上げた。インターンが最初に調査をして提案した候補の物件すべてNG。もう一度やり方を変えて探そうと言って見つけた物件で、迷わず即決した。インターンもこれならOKだと夢を見たとか。運命の出会いというのはそんなもの。

2014年、代々木ヴィレッジに入居できたことは最高にラッキーだった。あのロケーション、クオリティ、コストパフォーマンスに勝るオフィスはそう見つからない。当時は引越しを決め物件探しをするものの気にいる物件はすべて予算オーバーで東京の物価に悲鳴をあげていた。そこへ不動産の女神が舞い降りた。小林武史氏を中心とするクリエイターがこだわりを追求した商業施設代々木ヴィレッジにオフィススペースをオープンし、刺激的なワークスタイルを発信する企業を募集すると言う。U23のために用意されたような謳い文句のその場所に応募し、何十社も応募がある高倍率の中から関係者外からは実質2席ほどの入居権を手にいれる。南米を旅しながらはじめてリモートワークによるオフィス移転の挑戦でもあった。

2015年のU23トロントの引っ越しの頃には、バンクーバーと東京の経験からリモートワークによる引っ越しは当たり前になり全く不安もなかった。訪れたことのある慣れ親しんだ街で、よく知るスタッフから写真や動画で物件を見せてもらい、心配な点を質問をして補足すれば、その場にいなくてもそこにいる感覚に近づける。念のため契約時に訪問はしたけど、引っ越しはリモートで不具合なくできた。引っ越し後に実際に訪れた時には、コンピュータで見たイメージ通りではじめての感じがしなかったぐらいだ。

オフィス探しだけでも一晩ぐらい語れる物語がある。最後に、場所に縛られないFuture Workに挑戦するU23が、オフィスに過剰なほどこだわるのは矛盾していると思う人がいるかもしれないので説明しておく。

人・アイデア・夢をつなげるU23オフィスは、スタッフや留学生が未来を変える場所。そこは、夢の入り口、未来への扉。そのスペースは、U23 Design Factoryが創り出す空間デザインの作品。感性を刺激する空間は、訪れる人の未来を変える。

U23大阪グランドオープンまで後7日、、、

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